文化社会学部 2020
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在学生Message22北欧学科での学生生活を始めるにあたり、勉学の面ですぐに必要とされる情報・知識を習得する演習を中心とする授業です。カリキュラム、4年間の流れ、図書館の利用法、レポートの書き方、情報の集め方など、大学生活を順調に送るための基本的・具体的な知識を習得します。北欧は自然と深くかかわりあいながら独特の文化を育んできました。その独自の文化を「衣食住」といった生活面、あるいは「音楽・美術」などの芸術面から捉え、「北欧らしさ」とは何かを考えます。また、こどものための文化芸術が大切にされている北欧では、「こどもと文化の関係」や「こどもの権利」も大きなテーマです。 私が北欧に興味をもったきっかけは、高校の世界史の授業中に出てきたソ連とフィンランドの戦争に関する記述。その戦争におけるフィンランド人の強さにひかれたのがすべての始まりです。教科書やネットの情報だけではなく、正確なことを知りたいと思ったことが北欧学科への入学につながりました。 日本では東海大学にしかない北欧学科は、北欧について包括的に学ぶことができる場所。授業では北欧に関する映像や音楽などにも触れることができ、とても興味深いものとなっています。言語に関してはネイティブの先生が担当する授業も多いので、北北欧各国の国土、社会、文化に関する基礎知識を習得することを目的とする科目です。また、北欧社会や文化の特徴を日本のそれらと比較することも重要なテーマになります。「エッダ」や「サガ」で知られるアイスランドのことば・文化・神話を学ぶことにより、北ゲルマンの民族のうちに潜む民族精神の一端に触れます。北欧の人々の持つ創造性を「文学」を通して検討します。個々の作家や作品にこだわるのではなく、文学における大きな流れと歴史の流れとを結びつけ、「個の尊重と自立」の現れを「文学」のなかに見出します。こどもであっても「個」として尊重する考え方は、児童文学のなかにも現れています。北欧の児童文学を歴史的に概観し、また個々の作家や代表的な作品を取り上げ、その内容や表現にせまり、北欧の与えてくれる「夢」と「現実」について考えます。欧の風習や日本との違いを詳しく聞くこともできます。さらに、大学で学ぶだけではなく現地へ赴いて実際の北欧を経験することも可能です。長期で留学するもよし、短期のサマーコースへ参加するもよし! 私も2年次の夏休みに約3週間、フィンランド教育庁主催のサマーコースに参加し、さまざまな国の学生たちと生活しながらフィンランド語を学び、そして生のフィンランドを体験しました。 北欧についてたくさん知りたい!北欧に魅了されてしまった!などなど、北欧に関心がある皆さんにぜひ入学をオススメします!※本学科の前身「文学部 北欧学科」北欧入門セミナー北欧文化論/北欧のこどもと文化北欧を研究対象に「地域研究」という枠組みのなかで、さまざまな教育・研究を行っています。狭い学問領域にとらわれず、言語・文化・社会などの多様な科目群から段階的に学べる学際的なカリキュラムによって、幅広い視野を身につけます。初年次科目群デンマーク概論スウェーデン概論ノルウェー概論フィンランド概論文化科目群北欧の神話アイスランドのことばと文化北欧文学の世界/北欧文学の探究北欧児童文学入門/北欧児童文学研究南波 佑一さん 4年次※ 県立青森東高等学校(青森県)出身主な専攻科目

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