文学部(改)2020
12/60

●専門分野:ラテンアメリカ地域研究、文化人類学、民俗学、考古学●研究テーマ:アンデス先住民史、自然イメージ、異文化表象●専門分野:ドイツ哲学思想、環境倫理学●研究テーマ:ニーチェ全集版における異同、現代科学の光と影●専門分野:日本思想史●研究テーマ:江戸の思想、儒学●専門分野:ドイツ観念論、日本近代思想●研究テーマ:後期シェリングの積極哲学、九鬼周造の思想●専門分野:数学史、科学史●研究テーマ:ヨーロッパ科学思想史、ヨーロッパ近代科学史10S.Odaira文学修士T.Kanno文学修士Y.Tajiri文学修士T.Hashimoto博士(人間・環境学)Y.Hirano博士(歴史・文明学) これまで、アンデス先住民の社会・文化・歴史を研究の対象とし、無文字社会の歴史解明のための発掘調査、植民地時代の歴史文書分析、民族誌採集・聞き取りなどを行ってきました。関心を寄せているテーマは、自然と共に生きる人々の生活誌・文化史、他者が創る先住民イメージ(自然イメージ)、都市・権力との接点・節合を巡る問題などです。現在は、ヨーロッパや日本にも関心が広がっています。自然と人間の関係、自然を巡る言説、自然の扱いについて、一緒に考えましょう。 専門はドイツ哲学思想ですが、特に19世紀後半に活躍したフリードリヒ・ニーチェの哲学・倫理思想について研究を進めています。ニーチェがそうであったように、われわれの住まう社会やわれわれ自身の意味・根拠の問題を問うています。応用倫理分野の研究として進めている現代科学の光と影を考える視点から、授業では「現代科学論」を担当します。そこでは、自ら考え議論することを通じて、物事をつねに多面的に捉える姿勢を身につけてもらいたいと思っています。大学時代には、流れゆく日々においても自らを省みる時間を過ごしてください。 専攻は、日本思想史です。特に江戸時代を中心として、儒学・国学・神道などを柱とした伝統的な日本人の考え方を勉強してきました。若い方々に希望することは、まず読書の楽しみを知ってほしいということです。あるテキストや作品を読むとき、そこで「何が」書かれているのかに注意することは当然ですが、同じくらいの比重で、なぜ「この言葉で」それが言われるのだろうかという点にも気を配ってください。小説でも研究書でも、読書の楽しみが倍になると思います。 哲学や文学は役に立たない虚学です。なぜ虚学を学ぶのでしょうか? 今まで、人類は役に立つものばかりを求めて誤りを繰り返してきました。たとえば、核兵器の開発。戦争に勝つ、国家の利益を追求するといった目先の目的のためには役に立つものであったかもしません。しかし、それによって多くの人命や人間の尊厳が失われたことは疑うべくもありません。大学という学問の場までも、広報やメディア戦略に翻弄されている現代において、時代に流されずに人間の尊厳とは何か、を冷静に問い直し、文明の行方を巨視的な視点から見直すこと、それが文明学の目指すものなのです。 専門は19世紀フランスを中心とする数学史ですが、現在は数学や自然科学の発展と文化や社会とのかかわりを研究しています。特に、それぞれの時代や地域における数学の意味について、近代科学の成立や科学技術文明の思想的背景などについて研究していますが、最近はルネサンス期のレオナルド・ダ・ヴィンチを扱っています。ゼミでは、ヨーロッパ科学の成立や数学思想の変遷、錬金術や占星術・天文学の歴史、医学史、技術史などについて扱います。1980~84年にフランスに留学した経験から、ヨーロッパを中心とする国際交流にも携わっています。文明学科では、いろいろな専門分野をもつ教員が授業を担当しています。古典から現代まで、哲学や思想を通して幅広く学ぶことができるため、あなたの興味や関心のある分野がきっと見つかります。自然と人間の関係を考える大平 秀一 教授自身の意味・根拠を研究菅野 孝彦 教授日本思想を学ぶということ田尻 祐一郎 教授「虚学」は「役に立つ」錬金術や占星術・天文学の歴史も研究橋本 崇 教授平野 葉一 教授教員紹介

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る