文学部(改)2020
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Close Up研修旅行歴史紀行会20 歴史紀行会は、日本史専攻の有志学生をメンバーとするサークルで、40年近く前に結成されました。活動の中心はフィールドワークで、年に数回、神奈川・東京の史跡や博物館を見学しています。夏休みには泊まりがけのフィールドワークを行うことが恒例になっていて、最近では京都や広島に行きました。また、11月の建学祭(文化祭)では毎年、模擬店を出しています。 日本史専攻では、春休みに3泊4日の研修旅行を行っています。2年次生の有志が実行委員を務め、スケジュールや行き先、見学場所などを決めています。これまで、法隆寺・東大寺・慈照寺銀閣・大徳寺・二条城・京都御所などに行きました。全体行動だけでなく、引率教員ごとにグループをつくり、特定のテーマにかかわる史跡を見学したり、個人個人が関心のある場所を散策したりする時間も設けています。萬福寺(京都)嚴島神社(広島)記念艦「三笠」(横須賀)西芳寺(京都)日本史専攻では授業以外でもフィールドワークが積極的に取り入れられています。春休みには教員と学生が一緒に史跡を巡る研修旅行を実施し、学生によって結成された「歴史紀行会」も活発な活動を行っています。課外活動フィールドで地域史を学ぶ 明治11年(1878)10月、湘南キャンパスにほど近い大住郡真土村(現・平塚市真土)で、地租改正をきっかけに土地の所有権を失うことを恐れた農民たちが、戸長(村長)一家を襲撃しました。これは真土騒動と呼ばれ、全国的にもよく知られている事件です。 現在、真土公民館の前に、この騒動に関する石碑が建っています。前面に大きく「怨親を超えた人々の碑」という文字が刻まれていますが、この碑は襲った側と襲われた側の子孫が過去の遺恨を忘れ、協力していくことを誓って建てたものなのです。この地域に真土騒動がどのように伝えられたのか、こうした碑文を読むことで分かってきます。「地域史演習」では、フィールドワークを行うことによって、古文書以外の資料から地域の歴史を読みとる方法を学びます。日頃よく歩く道の傍らに、地域の歴史を知る手がかりが隠れているかもしれません。

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