国際文化学部 地域創造学科 2021
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Department ofCommunity DevelopmentTopics研究紹介地域創造学科SpecialistProfileひろかわ りょうたろう 1970年、東京都江東区生まれ。東海大学大学院体育学研究科修了。2005年4月、東海大学北海道キャンパスに着任、国際文化学部地域創造学科健康スポーツコースで教育に携わるかたわら北海道キャンパス陸上競技部部長などを務め、2006年から日本インカレ・日本選手権などに選手を出場させている。城山正太郎(2016年卒)ら日本代表選手を複数輩出。日本陸連科学委員会・強化委員会委員。 価値観がより多様化している現代社会では、様々な立場の人々と協力して仕事を成し遂げることができる環境適応力と人間関係構築力が求められています。国際文化学部では、3つの学科それぞれが、海外留学、フィールドワーク、インターンシップ等の教育機会を豊富に提供し、実践的な外国語運用能力と国際感覚を身に付けた「国境なき社会人」を育成しています。また、北海道という地域の魅力を海外に発信し、お互いの良さをさらに理解し深めることのできる「真の学生大使」となれるよう、豊富な国際交流の機会を提供しています。国際文化学部長 平木 隆之 教授032016年のリオデジャネイロオリンピック。花形種目のひとつである陸上男子400mリレーで日本チームが史上初の銀メダルを獲得しました。その背景にあるのは、人間の体の動きを科学的に解明するスポーツバイオメカニクスの技術。0.1秒の壁を超え、さらなる飛躍を目指す最先端の研究が行われています。 私の専門分野はスポーツバイオメカニクスとコーチングです。バイオメカニクスとは「人の動きのカラクリを探る」分野で、工学系や医療系などさまざまな側面から研究されている注目度の高い分野です。スポーツバイオメカニクスでは、高速度カメラでスポーツの動作を撮影し、その映像をコンピュータを用いて分析します。例えば「全力疾走時の股関節がどれくらいの角度で、どれくらい早く動いているのか?」「秒速何メートルで重心が動いているのか?」といったことを探求するのです。 オリンピックなどの国際大会にも同行し、陸上競技の日本代表チームにデータを提供しています。レース中にデータを収集し、1レース終わるとすぐに分析してコーチにデータを還元し、次のステージに活用できるようにしています。男子4×100mリレーでは、バトンパスの場所や受け渡し速度などを詳細に計測・分析しました。0.1秒でも早く走ってもらうために、0.1秒でも早くデー(※)2016年リオデジャネイロオリンピック銀メダル/2017年世界陸上競技選手権大会銅メダルDepartment of Community Developmentタを処理しフィードバックする。そういう活動を続ける中でメダル獲得(※)に貢献できたことは本当に幸せな体験です。 地域創造学科には、スポーツ学を専門に学ぶ健康スポーツコースと、地域社会を文化学・経済学の観点から学ぶ地域社会・経済コースがあります。2コース制を敷いていますが、学生はどちらの分野も同時に学ぶことができ、両方の視野を身につけることで地域市民のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上や地域社会の発展に貢献することができます。地域創造学科では、そのための学びと成長の機会を提供することを一番大切に考えています。スポーツバイオメカニクスで人の動きの「カラクリ」を探る広川 龍太郎 教授

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