マナビゲーション2022
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お金の増やし方を金融機関の仕事や株式投資に興味がある。金融の基本は、お金のある人とお金が必要な人の間のお金のやりとりだ。たとえば、企業が新しい業務を開始する際に必要な資金は、銀行からの融資や、株式市場で出資者から入手するし、大きな損害を受けた場合に必要な資金は、保険会社に予め少額のお金を支払っておくことで入手する。そして、利息や配当などの形で、貸してくれた人に利益を還元する。 こうしたお金の流れ(金融取引)を行うのが金融機関であり、銀行、証券、保険の3つの代表的な業種を筆頭に、信販会社やクレジット会社、ノンバンク(消費者金融)などがある。金融機関が健全に機能していれば、世の中のお金の流れがスムーズになり、経済は好調になる。 だが、金融取引はリスクも伴う。高利回りの金融商品による元本割れや株価下落に伴う財産損失などの個人的なリスクに加え、為替変動による世界経済の失速や、投機マネーによる意図的な金融取引によって国家経済が左右されるといったような大きなリスクも目立ってきた。 なお、株式投資は、企業が発行する株式を、市場価格の安いときに買って、高いときに売ることで、その差額を利益として得る金融取引で、多くの企業や個人が資産運用の方法として利用している。お金を扱う以上、数理的な考え方のできる人が適しているといえる。とくに金融商品開発などに携わる場合は、高度の数学理論が必要になる。また、一瞬で全世界のお金が動く金融の世界は完全なグローバル社会であるため、この世界で活躍するには英語運用能力が必須といえる。金融機関に就職するのがいちばん早い。入社後に、証券の分析・評価、投資助言などを行う「証券アナリスト」や、資産の運用をアドバイスする「ファイナンシャルプランナー」などの資格を取得し、専門性を高める道もある。実務を通じて金融取引の実態を学ぶことで、個人的な株式投資でも利益を上げられる可能性もある。金融全体、あるいは大きなお金の流れに興味があるなら、経済学部へ進学するのがベストだ。金融機関に就職したいなら、金融学科や経営学科、商学科などを選んでおけば間違いないだろう。いずれにしろ、入学後は企業の資金調達・運用、金利と株価、為替相場の変動要因などを学ぶ「金融学」、金融商品などの開発に活用される「金融工学」、企業内部のお金の流れを扱う「会計学」などの基本をしっかり抑えておくことが重要になる。経済学部 経済学科 金融・証券経済コース専門家を招いた実践的な授業を展開。 経済の血液ともいわれる金融のしくみと金融機関が果たす役割、中小企業の経営と地域金融、中央銀行が行う金融政策のあり方、証券市場のグローバル化、外国為替のメカニズムなどを幅広く学びます。証券会社、信用金庫、財務省関東財務局など、学外の実務家・専門家を招いての実践的な授業や、ビジネス関連資格・検定試験対策講座を用意。理学部 数学科社会の中での「お金」の役割を学びます。 数学の専門知識と数学的思考を活かせる分野として、卒業生の約10%が金融関連企業に就職。3年次のプレセミナーでは、「金融について」や金融業界の企業研究など、社会の中でのお金の役割について学ぶ機会を設けています。確率論・統計学などを活用して、保険や年金に関わる諸問題を解決する専門職「アクチュアリー」の資格取得も可能です。学びたい。どんな世界?適性は?なるには?城西大学で学ぶなら ▶▶▶どこで学ぶ?城西大学で学ぶなら ▶▶▶金融とは、広義にはお金の流れを意味し、狭義には一時的なお金の貸し借りなどを意味する。資本主義社会で金融は非常に大きな影響力を持っている。そのため、金融や会計の仕組みを理解することは、資本主義社会で生きる上で重要な力といえる。1401

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