マナビゲーション2022
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仕組みを知りたい。モノを運ぶ・モノが届く物流に興味がある。企業の活動は「人・モノ・金・情報」のどれかを動かすことだと言われている。このうち「モノ」を担当しているのが物流だ。とはいえ、ひとくちにモノを動かすといっても、鉄道・船舶・自動車・航空機など運送方法はさまざま。加えてモノを保管する倉庫業、梱包や包装なども守備範囲に含まれている。輸送方法の効率化はコスト削減に直結し、それは「いいモノを安く!」の実現につながる。結果、消費者の満足度はアップし、企業の利益も向上。企業力を大幅に変える可能性を秘めた物流は、過去から現在に至るまで、重要な経営戦略のひとつに位置づけられている。かつての物流管理では、「商品をいかに安く、遠くに運ぶか」が最大の争点であった。効率のよい輸送体制づくり、的確な売り上げ予想による在庫管理費の削減といったテーマに、各企業は血眼になって取り組んでいたのだ。しかしこの状況は、IT(情報通信技術)の登場で激変する。 企業対企業、消費者対企業の情報網が急速に発達したことで、消費者から企業への注文、原材料の調達、加工〜製品化、消費者への配送までを一貫して管理することが可能となった。これが多くの企業が協力し合い、効率的に消費者へモノを提供する、サプライチェーン・マネジメント(SCM=供給連鎖管理)につながったのである。 たとえば、パソコンや自動車などの製造販売で実現されているBTO(ビルドトゥオーダー)。希望に合わせて部品を選択し注文することで、顧客のニーズにあわせてカスタマイズした商品を提供できるようになった。またコンビニなどでよく見られるPOSシステムは、商品名・価格・数量・日時などの販売実績情報を収集して「いつ・どの商品が・どんな価格で・いくつ売れたか」など売れ行き動向の把握を容易にしている。同時に、購入者の年齢層、性別、当日の天気などまでデータとして収集することで、ビッグデータとして活用できるメリットもある。企業において、「物流」の重要性が一層増したと言えるだろう。物流は、商学・経営学・経済学などの経済系の学部・学科で学ぶのが一般的。各学科の専門分野の特色を活かしながら、物流を多角的に学べるよう工夫されている。インターンシップなど、現場を体験しながらの学びを取り入れているところも多い。ほかにも、ITを切り口とする経営情報学科や経営工学科といったアプローチもある。自分の興味がどの方向に向いているのか、よく検討してみよう。経済学部 経済学科 企業・産業経済コースどんな世界?適性は?どこで学ぶ?城西大学で学ぶなら ▶▶▶消費者の望むモノをより速く、安全・確実に届ける。生産者と消費者を結ぶのが「物流」だ。輸送方法の効率化はコスト削減に直結し、消費者の満足度を大きく左右する。ITの発達により「物流」は大きく変わったが、企業の重要な経営戦略のひとつであることは間違いない。現実に即した学びで、専門知識と幅広い教養を身につけます。 我が国の主要産業の発展の歴史と産業・就業構造の変化、政府が行うさまざまな政策の意義と役割などから、モノやサービスを社会に供給する企業の経営と成長戦略など現実に即した学びが可能。カリキュラムは必修科目を少数に抑え、選択できる科目の範囲を広げているため、経済学分野を中心に経営学、会計学、マーケティング、法学、社会学、IT(情報技術)など周辺分野について幅広く学べ、視野を広げることができます。物流関係企業でのインターンシップや、ITパスポート試験対策なども充実しており、将来の志望にあわせて学び方を自分で組み立てられるのも特徴です。1805

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