マナビゲーション2022
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世界で活躍できる人材をめざしたい。グローバル人材になりたい。交通網や情報通信技術の発展により、あらゆるものが国境を越えて飛び交う時代になった。海外の生産拠点で働いたり、世界中を営業で飛び回ったりするビジネスマンも普通に見かけるようになっているし、日本語を母語としない児童・生徒も増えている。近所の八百屋の店先に外国産の野菜が並び、小さな町工場が海外と直接取引する世の中である。もはや日常生活のどのシーンも日本国内の物事だけで完結しないといっていい。 こうした社会で活躍できる人がグローバル人材と呼ばれる。政府のグローバル人材育成推進会議によれば、「語学力・コミュニケーション能力」「主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感」「異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー」の3つの要素を備えた人ということになる。もちろんそのレベルは、海外旅行が不自由なくできる水準から、利害が対立する異文化間の折衝や交渉ができる水準まで差はあるが、いずれにしても、グローバル人材がめざしているのは、自分と異なる文化的背景をもつ人たちと、生活や仕事をスムーズにこなしていける能力である。そうした能力を身につけることができれば、増々活躍の場は広がるだろう。英語力は必須だ。ただし、ネイティブのなめらかさは必要ない。世界で活躍している人たちの多くは、母語の訛りのある英語を使っている。日本人が日本語訛りの発音をしたって少しも恥ずかしいことではない。積極的に話したり、聴く姿勢があれば、コミュニケーションは成立するのだ。 好奇心や順応性も大切な要素だ。異文化に対する興味や、インフラも整っていないような生活環境に適応する力があれば、より幅広く活躍できるはずだ。海外で働きたいのなら、海外出張や駐在のポジションを持つ企業をめざそう。現在では中小企業も積極的に海外と取引を行っているため、そうした企業に入って自ら海外の販路開拓に向かうのもいい。そのためにも、英語力(あるいはほかの外国語力)をブラッシュアップする努力は欠かさないようにしたい。国際関係の学科を選択するのが一番の選択肢といえる。異なる国や地域の文化や政治、経済などについて学べるカリキュラムになっているからだ。留学プログラムが充実している大学もお勧めだ。国際感覚は現地で磨くのも重要なので、できれば在学中に留学を経験しておきたい。経済学部経済学科 3年中川 啓 グローバルチャレンジ奨学生として、1,2年次は英語に力を入れていました。1年次ではネイティブ教員によるオールイングリッシュの授業や、TOEIC®対策の授業を受講しました。また、奨学生の報告会で代表としてスピーチを体験。コミュニケーション能力や英語で発表する力・英文を考える力をより多く磨くことが出来ました。この経験を活かし、社会に出てからもさまざまなコミュニティを形成したいです。どんな世界?適性は?なるには?どこで学ぶ?城西大学の先輩インタビュー ▶▶▶官民が声を揃えてグローバル人材の必要性を叫んでいる。人やモノ、金、情報が世界を駆けめぐる事態に対応できる力を備えた人材が求められているのだろう。ただ波に乗るのではなく、なぜグローバルに活躍したいのかをよく考えて、必要な能力を伸ばしていきたい。34学んで身につけた英語力で、グローバルに活躍したい!21

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