2021 福山大学要覧
63/124

人間文化学部人間文化学科未来に触れる人間文化学科のゼミ活動柳川ゼミ過去の営みに思いを巡らせ現在の自分を見つめ直す061「共有」して悩みを解決歴史資料を精査して発表することで互いに切磋琢磨し合う年号や出来事を記憶することが歴史を学ぶことではありません。また、歴史は不変だと思われがちですが、よく知られている出来事の解釈や評価も時代の変化や研究の深化で変わっていきます。与えられた歴史の物語に満足するのではなく、文字で書かれた記録や手紙、絵画などの画像や映像など、様々な資史料を自ら読み解き、主体的に考えることを重視しています。歴史というと大事件や著名な人物のイメージが強いものですが、生活文化や技術、人々の物事に対する見方・考え方など、過去の人間の営みに関すること全般が研究対象となり得ます。歴史の研究は現在の社会や生活と無関係にも思えますが、「現在」もいずれは歴史となります。過去に生きた有名無名の人々とその軌跡に触れて思いを巡らせることは、現在と自分、その常識を見つめ直すことに結びつくはずです。学生の研究テーマ例■ 近世蒔絵に見られる文字模様■ 『年中行事絵巻』に見られる神輿の分類■ 戦時下における英語・カタカナ語の規制柳川 真由美 准教授学生の研究テーマは時代もジャンルも様々ですが、互いに切磋琢磨しています。各自が興味を持ったテーマについて資史料を精査して、発表を重ね、理解を深めて卒業論文の完成をめざします。私は卒業論文で「江戸時代から明治時代にかけての婚礼の食」に関する研究をしたいと考えています。ゼミ担当の先生からアドバイスをいただきながら研究資料を探して読み進めています。ゼミではゼミ生同士で研究の進捗状況や情報を共有しており、行き詰まった際にも安心して研究を進めることができます。人間文化学科の教員紹介はこちら人間文化学科 3年住本 侑希 さん広島県立祇園北高等学校 出身

元のページ  ../index.html#63

このブックを見る