総合案内 2022
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何を学ぶか時代と社会に貢献する自動車開発のノウハウを学ぶどう学ぶか自動車開発の習得に没頭できる4年間工学の基礎科目を学びつつ、1年次からプロジェクトに参加。自動車好きが集まる環境で、一連の自動車開発の過程を経験します。1年次 1年次 創造工学部自動車システム開発工学科そもそもドイツではほとんどの工科大学の機械科で自動車開発を学べますが、日本国内にはそのような大学は存在しませんでした。2007年、ドイツに負けないエンジニアの養成をめざして設立したのが本学科です。自動車には、エンジン、モータ、車体構造、材料、機構、熱、空力など、工学系の学びの要素が全て含まれています。そこで本学科では工学技術の知識・技能を基礎から身につけ、車の企画・設計・製作・テスト・分析という自動車開発の一連の流れを4年間のプロジェクトを通して体験。また、神奈川工科大学がリーダーシップを取って進む産学連携研究開発プロジェクトの一端に関わることも可能です。電動化、自動運転、モビリティによる街づくりなど、近年急速に進む自動車技術の変化にも対応できる学びが待っています。広く工学の基礎となる数学、力学、電気電子系、コンピュータ系の基礎科目、基礎から先端へとつながる「自動車工学概論」を学習します。後期からプロジェクト系の学びもスタートし、基礎科目である「自動車システム工学プロジェクト入門」を履修します。2年次 2年次 自動車開発の基礎となる「自動車のための情報・通信入門」「自動車要素設計Ⅰ・Ⅱ」「機械力学」「材料力学」「流体力学」「熱力学」「基礎電子回路」「自動車開発プロセス概論」「電98どんな力が身につくか次世代の自動車産業に貢献できる能力機械、電気、電子、情報など工学系の総合的な知識と技術を身につけ、自動車関連業界の発展に貢献できる人材を育成します。気自動車システム工学」「自動車設計プロジェクト」などを履修します。3年次 3年次 専門的学習が進み、「制御工学」「次世代自動運転」「次世代車両構造系ダイナミクス」「オートモーティブエンジニアリング」「カーエアロダイナミクス」「自動車用パワーエレクトロニクス」などを履修します。3年次以降の専門科目は、次の5つのフィールドに分かれます。【インテリジェント化技術分野(自動運転、運転支援、情報・通信)】センサで周辺環境を認識し、コンピュータやAIで状況理解、判断を行うことで運転支援や自動運転を行います。さらには、自動車同士・自動車とインターネットが通信することで、新たな自動車の価値を生み出します。【電動化分野(電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車、ソーラーカー、二次電池・モータ制御)】SDGsやカーボンニュートラルが求められているゼロ・エミッション社会の実現をめざして、ハイブリッド車を経て電気自動車へと転換しつつあります。さらにソーラーエネルギーや持続可能なモビリティに関する電力制御・非接触給電(無充電EV)等の技術開発に貢献することをめざしています。【先進自動車性能分野(アクティブ運動制御、予防安全、高性能化車両)】高速かつ安全な走行の実現や燃費・機能性の向上には、さまざまな技術が必要です。四輪操舵・制動力・駆動力を制御することによる安全性と機能性の向上や、ドライバーの運転行動と心身反応も視野に入れた事故防止技術などがその一例です。振動、防音、空力性能、熱マネジメントなどの技術も不可欠です。【スマートストラクチャ分野(軽量高効率構造、衝突安全】軽量コンパクトな車体にもかかわらず快適でゆとりある車内空間を確保し、高齢者を含めた誰にでもやさしい車が求められています。軽量化は燃費の向上につながり、高効率な車に必須です。さらに衝突安全などの安全対策は最重要項目のひとつです。【環境・交通システム分野(社会全体から見た車のあり方、CO2問題、再生可能エネルギー、騒音、公共施設としての道路網、道路付帯設備、交通流など)】車と人、車と社会のあり方を意識し、新エネルギー利用などにより優れた環境性能と経済性を踏まえ、道路交通網や社会システムなど広く未来の車社会を考えます。4年次 4年次 自ら選んだ課題について「卒業研究」を進めます。実験計画、理論計算、測定準備、実験、データ分析、プログラミング、シミュレーション、考察などに毎日取り組むことで力を磨いていきます。プロジェクト授業1年次「自動車システム工学プロジェクト入門」自動車各部のシステムを企画・開発・設計し、完成させるための工学的な思考を身につけます。基礎の力学や電磁気学などの科目を学びながら、応用編として精密な模型を組み立て、強度試験も実施します。2年次前後期「自動車システム工学プロジェクトⅠ・Ⅱ」タイヤ力、エンジンの分解と組立、構造部材の剛性強度、サスペンションの仕組み、マイコンを使ったモータの制御やバッテリ充放電の仕組みなど、自動車の基本を1年かけてじっくり理解していきます。2年次後期「自動車設計プロジェクト」ステアリングや動力・ギア比、最小回転半径など、自動車開発を前提としたテーマを設定。演習・実習を通して、さまざまな現象を分析しながら自動車設計の基本を学びます。3年次前後期「自動車開発プロジェクトⅠ・Ⅱ」人が乗って、「走り、曲がり、止まる」ことのできる移動体=車をテーマに、計画・計算・設計・製作に取り組みます。各研究室に所属した上で、数名のグループを構成。ソーラーカー、EVカート、学生フォーミュラカーなど、車種を問わず、1年がかりで車両製作に挑戦します。走行会、競技大会への出場プロジェクト授業の最後に、学生や関係者が見守る中、成果報告を兼ねて走行会を開催します。プロジェクトチームの中には競技大会への出場をめざすチームもあり、例年ソーラーカー・プロジェクト、学生フォーミュラなどの競技会に出場しています。大きな変革の時代を迎えた自動車業界にあって、課題を発見し、解決する能力、新たな価値を発見・生み出すことができる能力を養成します。とくに「プロジェクト授業」においては、チームの中で自らやるべきことを見

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