総合案内 2022
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創造工学部ロボット・メカトロニクス学科本学科ではロボット工学に必要な機械工学・電気電子工学・情報工学という3つの分野を学びながら、1年次からロボット要素技術を組み合わせたシステムに触れ、段階的にロボット開発における複合領域の技術を理解していきます。同時に、人工知能の分野まで統合的に学べることが強みです。1年次のプログラミングの学びからスタートし、ロボットの企画・設計・製作という一連の流れを4年間で経験することができます。従来型教育ではロボット工学に必要な要素技術に関する知識を修得した後に、それらを融合していくカリキュラムが一般的ですが、本学科では1年次より要素を組み合わせたシステムに課題として取り組んでいきます。そのため、どんな力が身につくか全ての産業分野で通用するメカトロニクス技術特色ある学び教員養成コース102何を学ぶか社会から強いニーズがある次世代ロボット技術ひと昔前まで「ロボット」といえば工場などで使われる産業用ロボットが主流でしたが、現代では人の生活をサポートする「次世代ロボット」の開発が日本をはじめ多くの国々で進められています。「次世代ロボット」とは稼働領域が人の生活領域と重なるロボットを指し、掃除ロボットや店頭で来客と交流する人型ロボットなど、すでに普及が進んでいます。今後は高齢者の外出をサポートしたり、人の健康を管理したり、人と高度な交流をするなど、コミュニケーションロボットやパートナーロボットが活躍する時代が到来します。経済産業省も“公共空間のいたるところで、ロボットがサービスを常時提供する姿を発信する”ことを目標としたアクションプランを発表しています。本学科は、このような次世代ロボットの開発ができる人材を育成します。どう学ぶかロボットと人間を同時に学び、人にやさしいロボットづくりへにより、チーム思考が身につき、自分の意見を相手に的確に伝える技術を修得します。ロボット・メカトロニクスの技術に加えて、人間工学など人を対象とした幅広い技術を身につけ、人々の生活を豊かにする次世代ロボットや生活支援機器を開発する技術を育成します。また、メカトロニクス技術はロボット分野に留まらず、全ての産業で求められるものであり、製作の全工程を経験していることは大きな強みとなります。教員養成コースでは、一般コースと同様にユニットプログラムに力を入れています。1年次のロボメカ基礎ユニットⅠ・Ⅱでは3コマの授業時間を使い、一般コースの学生とともにマイコンの開発を中心としたロボットの機構、電子回路、プログラミングの基礎技術を学びます。2年次からのロボット教材開発ユニットⅠ~Ⅳでは、1年次と同様に3コマの時間を使い、中高生に工学の魅力が伝わるようなロボット教材の企画・設計・開発・テキスト作りを行うことで、技術教授の術や難しさなどを学びます。ロボット・プロジェクト棟広々としたロボット・プロジェクト棟は、グループ製作の「ものづくりの現場」を意識した設計。ここで徹底した少人数教育を受け、合同で製作を進めます。ロボットコンテストへの挑戦さまざまなロボットコンテストに学生が主体となり、挑戦。成果を挙げています。【国内大会】・日本機械学会主催「pico-EV・エコチャレンジ2019」にて、「pico-EV賞」を受賞・GPS-QZSSロボットカ―コンテスト2016 敢闘賞・ETロボコン2010 チャンピオンシップ大会総合準優勝・ETロボコン南関東地区大会2017、2018、2019 奨励賞を受賞・ロボットアスリートCUP2013 多脚自律ビーチフラッグ部門優勝 など【国際大会】・WRO(World Robot Olympiad)2018 早い段階から要素技術の重要性を認識しながら各科目に取り組むことができます。専門基礎科目や専門科目では、IoT技術や人工知能技術を学ぶ科目も用意しています。1年次 1年次 専門知識を学ぶ上で必要となる「微分積分学」「線形代数学」「基礎力学」などを習得します。前期の「ロボット工学概論」の他、「回路設計入門」「基礎電気回路」「プログラミング」「応用力学」などを必修科目として、低学年次よりロボットの要素技術を学びます。2年次 2年次 専門基礎科目の「ロボット・人間特性基礎科目群」で、ロボット開発の基盤となる「設計製図」「組み込みソフトウェア設計」「人間工学」などを履修。ロボット工学と人間工学の基礎を習得します。「人間特性科目」では人間の特徴を深く知ることで、人の立場や視点に立った「ものづくり」を考える人間中心設計を身につけていきます。また、2年次から専門科目の「ロボット・人間特性応用科目群」の履修も始まります。「組み込み機器入門」「Android開発入門」「ロボット運動学」などロボット設計に欠かせない科目だけでなく、ロボットを利用する人間を知るための「身体動作の科学」「加齢と運動機能」なども学びます。3年次 3年次 専門科目の「ロボット・人間特性発展科目群」の履修が始まります。「画像処理工学」「ロボット製品設計」「知能情報処理」「Android開発実践」など、学科独自の科目です。4年次 4年次 課題解決型教育に基づき、「卒業研究」を進めます。学生が主体となって技術的問題を発見・解決し、論文にまとめます。ユニットプログラム講義・演習・ものづくりを組み合わせたユニットプログラムでは、学生が自ら課題を発見し、解決策を立案。手を動かしながら機械加工・電気工作・プログラミング・システム統合などロボット製作の実践的な技術を磨き、課題の解決へと導いていきます。本学科では1年次からユニットプログラム「ロボメカ基礎ユニットⅠ・Ⅱ」を配置。2年次から3年次にかけては「ロボット開発設計ユニットⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」「製品企画・マーケティング」「プロダクトデザイン開発」を履修し、ロボット工学技術と人間工学技術を組み合わせた次世代ロボットを創り出す開発プロセスを体験します。こうした協働作業とプレゼンテーション実習

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