総合案内 2022
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何を学ぶか最新家電に必要な技術と人の「幸せ」を追求する心どう学ぶか1年次から「ものづくり」に関わり、アイデアとスキルを育む創造工学部ホームエレクトロニクス開発学科生活の中の身近な家電を題材に、電気電子工学の基礎や情報通信技術を学べる学科です。家電に用いられる弱電に範囲を絞って理解を深めていくため、社会に出てからエンジニアとしてすぐに使える実践的な技術や知識を身につけることができます。本学科が養成する電気電子や制御系の既存技術と、人工知能などの先端技術を駆使したソフトウェア技術を融合させた新たな住宅用技術を創造し、社会に貢献する人材。その一例が、太陽光発電と蓄電池、断熱素材などを活用し、省エネなどの環境対策や省コスト、生活利便性の向上などのイノベーションをもたらした次世代住宅「スマートハウス」です。また、超高齢時代の到来とともに、一人暮らしの高齢者の見守りに活用する取り組みもあります。例えば、人工知能が単身高齢者宅の環境や生活行動などを確認し、異常を検知した場合に離れて暮らす家族に知らせる機能も実用化されつつあります。見守りによる安心感、省エネ性能、災害に対する強さなど、さまざまな「幸せ」に貢献できるのがホームエレクトロニクスの分野です。本学科のカリキュラムは、家電製品を切り口として、その原理と応用を体験型授業を通して学び、エレクトロニクスのエッセンスとともに環境・安全など社会との関わりを学習できるように構成しています。そのため、1年次から「ものづくり」をテーマとした学習を豊富に用意。自ら学習課題を設定し、「ものづくり」に対するアイデアやスキルを育むこ究」または「卒業制作プロジェクト」で、自らテーマを設定し、幅広い技術への対応・課題に対しての提案・よりよい製品の開発手法などを体得していきます。【連携・協力企業一覧】日立アプライアンス、東芝キヤリア、オーディオテクニカ、積水化学工業、ニチベイ、大和ハウス工業、未来技術研究所、LIXIL、TOTO、NTTサービスエボリューション研究所、アフレル、家電製品協会、SMK社、東光電気工事、レゴ エデュケーション、きんでん、日本ピーマックなど教育・研究施設本学科では複数の企業連携研究プロジェクトが進められているため、大企業や研究機関に匹敵する研究施設を備えています。その一例が、ICT技術を用いた家電の遠隔操作などの実験ができる「近未来住空間実験室」。HEMSを含めたスマートハウスの仕組みの学習と開発実験を行うための「オール電化実験システム」は、学生の体験型授業やプロジェクト研究を支えています。また、学内には経済産業省スマートハウス国際標準化研究事業である「HEMS認証支援センター」もあります。ほかに「企業連携プロジェクト室」や「学生実験室」も完備しています。本学科が育成するのは、電気電子工学とICT技術の基本知識・技術を身につけ、ライフエレクトロニクス分野に貢献できる技術者です。体験型学習を通して課題解決力や企画提案力を修得し、コミュニケーション力や積極性などの社会人基礎力も養成します。このようにホームエレクトロニクスは「人を幸せにする科学」であることを理解し、人と社会の関わりを踏まえて社会に貢献できる人材育成をめざしていることが、高い就職率の維持につながっています。就職先は電気機器メーカーや技術サービス業に限らず、機械・建設・設備、一般サービス業など多岐にわたります。春休みに10日間、国立シンガポール大学に滞在。家電製品に使用されるプログラム制御を具体的な事例とともに学びます。また、アジアにおける製品流通について、市場視察や調どんな力が身につくか電気電子情報分野の基礎力と豊かなコミュニケーション力特色ある学び海外創造工学研修106とを意図しています。1年次 1年次 家電開発には電気電子情報工学分野の知識が不可欠。そこで「電気電子数学」「微分積分学」「基礎力学」など、家電開発を学ぶ上で必要な数学と物理学の基礎を学びます。「ものづくりプロジェクトⅠ」(後期)「ものづくり」に必要な電気・機械関係の工具の使用方法、図面や説明書の情報を的確に理解して「ものづくり」ができる手法を習得します。また、課題に対応したものづくり製作を通して、学生各自のアイデアをまとめて「ものづくり」に活かせる工夫をします。2年次 2年次 「電気電子回路」「家電製品と組込み技術」など、電気電子情報分野のベースとなる専門基礎科目を学び、最新の研究を理解できる力を育成します。「ものづくりプロジェクトⅡ」(前期)マイコン回路の設計やセンサの活用などについて学習後、「センサを組み込んだインテリジェント家具」「スピーカーやアンプなどの音響装置」「LEDを用いた照明装置」という3つの課題から1つを選択し、グループで取り組みます。コンセプトから開発まで一連の製作を学生たち自身で進め、基礎技術の重要性を理解し、課題解決力を身につけます。「企業連携プロジェクト入門」(後期)企業と連携し、グループで自主的に実践的課題に取り組むプロジェクト型授業です。具体的な課題(LabVIEWや電気回路の基礎)への取り組みから、企業と連携したプロジェクトを実践できるような知識やスキルを学びます。学生が取り組んだ成果は、プロジェクト関連企業も参加する報告会で発表。また、社会人基礎力の育成のため、社会や企業をイメージしたマナーやコミュニケーション能力を習得することも目的とします。3年次 3年次 「ロボット家電と制御」「ホームエレクトロニクス」「デジタル音響機器と信号処理」「企業連携プロジェクト」など、本学科独自の科目を設置しています。「企業連携プロジェクトⅠ・Ⅱ」1・2年次までのプロジェクトで習得した課題解決力や設計製作テクニックを応用。授業はグループで進め、企業から協力を得ながら半年間をかけて、学生が設定したテーマに取り組みます。製品の設計製作・性能評価から商品の企画提案まで、学生が主体となって研究活動を進めていきます。4年次 4年次 「ホームエレクトロニクス開発ゼミ」、「卒業研

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