総合案内 2022
152/156

150なるもの。キャリア意識を高め、より自分が望む将来を見つけられるのも、時間的なゆとりがあってこそです。 このように学びの「深さ」だけでなく「広がり」において、4年制大学で学ぶメリットは多く存在しています。もちろん4年間で実現できる人間的な成長も、学生の可能性を大きく広げてくれるものとなるでしょう。専門学校と4年制大学の違いとは 「いち早く専門的な技術を身につけて、社会で実務に就いた方が成長が見込める」。専門学校を選ぶ理由としては経済的な事情も挙げられますが、特に技術職や資格職をめざす場合はこのような理由を挙げる方が少なくありません。確かに4年制大学の半分で卒業できることも卒業後にメリットとして働くこともあるでしょう。ではその一方で4年制大学へ進学するメリットとして、どのような点が挙げられるのでしょうか。・柔軟な思考力と課題解決力の習得 大学では専門教育だけでなく、「一般教養」で広く社会を学ぶことができます。また近年ではアクティブラーニングなど、周囲と連携しながら実践的な力を高める教育が進められています。ここで培われた力は、柔軟で幅広い思考力となるもの。日々進化する技術に対応しながら自分ならではの発想を活かしていく、組織をマネジメントしてチームをより良い方向に導いていく場合など、大学の幅広い教育体制で培われた力が、将来の可能性を広げる武器となるでしょう。・時間のゆとりから生まれる+αの成長 専門学校では2年次からすぐさま就職活動を開始。自分の将来を考える時間が乏しいまま、駆け足で2年間が過ぎていきます。一方4年制大学ならば、たとえば留学や語学力の向上、他分野の学び、プロジェクト活動といった時間のゆとりがあります。これが専門分野だけに捉われない、+αの成長の源泉と理系と文系どっちに進むべきか 一般的に理系と文系の学生の比率はおよそ「3:7」と言われています。保護者の皆さまの中には「理系の大学を良く知らない」という方も多いでしょう。もちろんお子さまの進路を考える時、何より優先されるのはお子さま自身の「得意分野」と「将来の目標」に他なりません。ではそれを踏まえた上で、理系と文系についてどう考えるべきでしょうか。 まず理系のメリットとして挙げられるのが、就職の強さ。産業界においては長年にわたり理系人材の不足が叫ばれており、それは令和の現在でも変わりません。理工系の専門的人材はいまでも企業ニーズの高い存在なのです。その一方で理系卒というと“現場の技術職”というイメージを持つ方もいますが、それが間違いであることは近年の理系出身経営者の活躍が証明しています。そして理系出身者がコミュニケーション力に乏しいというのも昔の話。産業界における「文理の壁」がなくなりつつある現代は、より専門知識の高い理系人材の活躍が見込める時代とも言えるのです。1990年に24.6%であった大学進学率は、2020年には54.4%と2倍以上に増加。価値観の多様化が進む現在、大学進学に対する考え方も、保護者の皆さまの時代から大きく変化しています。多様な選択肢の中から進学先をどう考え、選んでいくか。ここではお子さまと一緒に考える上での、参考となる情報を取り上げていきます。4年制大学・専門学校、理系・文系という選択肢を考える上で保護者の皆さまへ

元のページ  ../index.html#152

このブックを見る