総合案内 2022
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72その後、スケジュールに沿って研究を進めていきますが、実験や調査が予定どおりに進むとは限りません。むしろ、実験結果にばらつきが出る、再現性が確認できない、参考にする資料がなかなか見つからない、調査結果が不十分だった……など、思い通りにならないことのほうが多いでしょう。しかし、それこそが研究の醍醐味であり、学生を大きく成長させる糧になります。困難に向き合ったとき、学生は基本の学びに帰り、目の前の事象を深く考察し、分析力・洞察力を高めていく。同じ実験を何度も繰り返し、最後までやり抜く忍耐力、今まで気づかなかったことに気づく観察力、結果を受け止め、論文にまとめ上げていく文章力・表現力などを一連の工程で養い、理系人材として認められるようになります。 もちろん、研究室では教員から定期的な指導があり、院生から実験指導や助言などを受けられるケースも少なくありません。定期的に「研究報告会」を実施したり、毎週のミーティングを義務づけたりしている研究室もあり、教員は学生の研究の進捗を見守ります。こうした発表の場は現状を打破する貴重なアドバイスを受け、視野を広げる絶好の機会。研究室のメンバーとは1年間を通して隣り合って実験やレポート作成を行うため、そこで協調性やコミュニケーション力が培われ、研究同様に人間性の成長へとつながっていきます。 なお学生が「もっと研究を進めたい」と思えば、大学院に進学し、教員とともに研究を続ける道もあります。大学院生になれば研究レベルも上がり、学会出席や論文執筆のチャンスも飛躍的に拡がることでしょう。国際学会「iGEM」など世界に研究成果を発信する機会を掴むこともできます自由に使用できる工房内には、さまざまな作業に使用できる設備が揃っています。自由なものづくりを実現する環境で、あなたのアイデアを形にしてみましょう。 経済的な支援として、国内学会に参加する場合は、上限5万円までの旅費と学会参加費、年に1回を前提に在籍中何回でも補助を受けることができます。国際学会に参加する場合は、上限10万円までの旅費と学会参加費を、年に1回を前提に在籍中に何回でも補助を受けることができます。 神奈川工科大学では、1年次からいつでも研究室を訪ねてください。訪問を歓迎します。プロジェクト学習など自由なものづくりを実現する場となる「KAIT工房」 プロジェクト学習やサークルでのものづくりなど、大学では日々の実験・実習以外にも、ものづくりに挑戦する機会が多くあります。そんな時に活用できるのが、3Dプリンターをはじめとした機材・設備が揃う「KAIT工房」です。工具の選定や使用方法などの相談は、常駐する技術支援スタッフがアドバイス。安心して自分のペースでものづくりに熱中することができる環境です。学部教育からの大学院進学のサポート さらに本学では大学院への進学を希望する学生を積極的に

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